会長所信表明
会長 田井 伸幸
前回会長から4年後というのは時期尚早ですが、前回はコロナ禍真っ只中での会長就任で、感染を警戒して休会が長引き、一人前の会長として認めて頂けずに今回改めて推挙されたのだと納得しています。 4年前はコロナのために対面ペッツ(次期会長研修)ではありませんでしたが、実は今回のペッツも動画配信による参加となりました。ペッツに参加できなかったのは5月に控えた自坊での30年振り大事業のためでしたが、滑り出しからロータリーの雰囲気を味わえず、気持ちの高揚に繋がらなかったことに、反省もし、残念でもありました。
6月9日にデ・カマルゴRI会長エレクトが突然辞任されました。いくつかの地区から復帰の嘆願書が出たそうですが、事態は変わりません。6月16日、RI理事会はかつてRI会長指名委員会が候補者としていた方の中から、イタリアのフランチェスコ・フレッツォ氏を選出したという知らせを受けました。
RIでは今年度から会長の「年度テーマ」は廃止され、その変わりとして会長メッセージが各年度のロータリアンの活動指針になります。ちなみにデ・カマルゴ会長エレクトのメッセージは「UNITE FOR GOOD(よいことのために手を取りあおう)」でした。で、新しい会長が決まりましたがこのメッセージはこのまま受け継がれます。
さて、今回の突然の交代劇はクラブにさほど影響はないかも知れませんが、私としては青天の霹靂、こんなことも起こるんだと驚くばかりです。デ・カマルゴRI会長エレクトが動画のスピーチで強調されたことの一つとして、我が有田南RCの抱えている最大の課題である増強問題を強く訴えていました。彼曰く「ロータリーの最大の財産は、その歴史でもプロジェクトでもなく、会員だ」と。会員増強はRIとしても「最優先事項である」と話されていました。
そこで我々有田南ロータリークラブを振り返ってみれば、この15年で15名の減員があり、現在20名という現状です。当然のことながら会員増強が喫緊かつ重要な課題です。勿論私たちは手をこまねいて何もしなかった訳ではありません。増強会議も繰り返してきているし、大勢の候補者に当たり、入会された仲間もいます。しかし、最近ではご高齢による自然退会の数が入会数を上回っているのは事実です。
さてそこで、私は今年度有田南RCの活動の最大の柱はやはり会員増強でないといけないと考えます。私はすべての活動に際し、常に増強を念頭に置きながら活動したい。すべての活動は増強に通じる、と言うわけです。そのためには、もっともっと柔軟なクラブ運営をしたいと思います。少し突飛な発想ですが、いつか理事会とか家庭集会で協議題にしてみとはと思っていることがあります。一つは、これは過去にも主張しましたが年間通じて「オープン例会」にするということです。いきなり敷居を超えてもらうのではなしに、先ずは例会に親しんでもらい、好印象を持たれた方をお誘いするというものです。興味深い卓話があれば、卓話を聴きに来てもらうだけでもいいのではないかと思います。
ロータリーの見える化活動(公共イメージの向上)にもっと積極的に取り組むことも大事です。ロータリークラブを知らない層、あるいは名前は聞いたことがある層にロータリーを知ってもらうことは増強には有効です。そのためには、定例時刻を変更するとか、町の庁舎の一室や湯浅えき蔵などを借るなどして、地域に出向いた移動例会ができればいいと考えます。
今年度から入会金を無いに等しい額に下げました。また、祝日週を休会週として年間の例会をスリムにしました。地域のために奉仕するという私たちの活動目標は、心ある方をお誘いするに十分なものです。胸張って、自信をもって会員増強を進めたい思います。
増強に集中してしまいましたが、今年度活動のもう一つの柱を社会奉仕の充実に置きたいと思います。奉仕はロータリアンの使命です。地域のニーズに添った奉仕活動の開拓と実践に努めたいと思います。もちろん先輩会員が20年も前に始めてくれた「ブックスタート」事業は今年も社会奉仕の中心となりますが、新しい社会奉仕の場を開拓したいと考えます。
有田の少子化へのスピードは全国のそれより早いです。また、青少年を取り囲む環境も悪化の一途をたどり、有田も例外ではありません。来るべき創設50周年。45周年もそうでしたが、周年事業の柱に子育て、教育への奉仕を据えたいと思います。その前年である今年は子育て奉仕の具体活動を探る年としたいと考えています。
地域に根ざす奉仕団体として、その活動を一人でも多くの方に認めて頂けるために、会員一同手を取り合って進みたいと思います。
有田南ロータリークラブ
会長 田井 伸幸